民法とは、私人間の関係を規律する基本的な法律のことです。私たちの日常生活は、民法と深い関わりをもっています。例えば、インターネットで買い物をするときの売買契約、購入した物に対して私たちがもつ権利である所有権、そして、夫婦や親子の関係等に関する主な規定は、民法におかれているのです。

また、私人間の生活関係において事件・紛争が生じた場合には、裁判所による紛争の解決が必要な場合も出てきます。このような民事上の紛争(民事事件)を解決するための訴訟手続を規律する法として民事訴訟法も存在します。

民法・民事訴訟法といった民事法の知識は、法曹を目指す場合はもちろんのこと、各種国家試験や資格試験を受験したり、企業への就職を望む場合等、どのような進路においても重要なものとなります。また、民事法を理解していないと、商法など他の法律科目を学習することが難しくなります。

私は、祖国であるギリシャで民法を学び始めてすぐにその世界に魅了されました。その後、日本でも民法を学びましたが、遠く離れたこれら2つの国の民法にみられる共通点に感心すると同時に、両国の歴史や文化の違いを反映するものでもある相違点にも興味をひかれました。民事法は、特定の国の社会や国際社会を理解する上でも重要なツールであると考えています。

民刑事法(民事法)/民法
アントニオス カライスコス

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