非常勤講師

鎌田 幸夫

KAMADA, Yukio

LAST UPDATE : 2023.05.31

本務

弁護士(北大阪総合法律事務所)

主要研究テーマ

労働法(労使関係法)

学歴・学位

神戸大学法学部卒業(学士(法学))

職歴

1987年4月
弁護士登録(大阪弁護士会)
所属事務所(北大阪総合法律事務所)
2008年4月
大阪労働局紛争調整委員
JIRAA(日本労使関係研究協会)講師
京都大学法科大学院非常勤講師

主要研究業績

論文

2015年
  • 「大阪・泉南アスベスト国賠訴訟最高裁判決の意義と課題」(労旬1837)
2016年
  • 「新たな運動は労働法、労働運動の危機を救えるか」(労旬1877)
2017年
  • 「労働者の真の自己決定をいかに保障するか」(労旬1885)
  • 書式「労働事件の実務」(共著・民事法務研究会)
2021年
  • 「建設アスベスト訴訟最高裁四判決の内容と歴史的意義」(労旬1993号)
2022年
  • 「羽衣国際大学事件大阪地裁判決の内容と問題点」(大学教員任期法10年ルールの適用)(労旬2011)
2023年
  • 「学校法人羽衣学園事件・大阪高裁判決の意義と課題」(労旬2028)

学外での活動

各種学外委員

大阪弁護士会労働問題委員会委員
日本労働弁護団常任幹事

その他

受講生の皆さんへ

今日、労働組合の組織率は低下の一途をたどり、20%を切り、また、ストライキも半日以上のストライキが年間50件程度に過ぎません。 大企業では、団体交渉ではなく、労使協議が主流になりつつあります。労働組合への風当たりも公務員組合をはじめとして、次第に強くなっています。 まさに労働組合の存在意義が問われる危機的な状況にあるといってよいでしょう。
他方、今日、格差社会が顕在化しています。相対的貧困率は先進国ではアメリカの次、15%を超えています。非正規社員を中心として「ワーキングプア」が出現しています。 また、正社員についても、日本的雇用関係が崩れ、成果主義が導入され、長時間過密労働、過労死なども社会問題化しています。 これらの問題に、労働組合や労働運動はどのように関与してきたのか、また、これからどのように関与していくことが求められるのでしょうか。
「労使関係と法」では、労働組合の団交権、労働組合活動、争議権および、これらを背景とする集団的な労働条件決定のシステムにかかわる諸問題について、過去の重要判例の事例や学説等を素材として、分析・検討し、そこから、これまでの集団的労使関係と労働条件決定の問題点と、現在の状況を踏まえながら今後の労使関係のあり方と考えることをテーマとします。
ゼミでは、当該労使紛争の概要をつかみ、何故、そのような労使紛争が生じたのか、その時代背景を考え、訴訟のなかで、各争点について、労働組合、労働者はどのような主張立証をしたのか、会社はどのような主張立証をしたのか、裁判所はどのような判断を下したのか、裁判所の判断(判例法理)は現実の労使関係にどのような影響を与えるのか、その意義、課題、限界は何かを考えます。
そのなかで、問題の本質を把握する力、論理的思考力(考える力)、集団法の体系的理解、そして、現実の雇用社会・労使関係への洞察力を養っていただきたいと思います。

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