京都大学大学院法学研究科・法学部
Home > 紹介 > 挨拶

 ご挨拶

法学研究科長・法学部長  洲崎 博史

 
1 京都大学法学部・法学研究科がめざしているもの

 京都大学法学部・法学研究科は、1899年に京都帝国大学法科大学として創設されました。この間、京都大学法学部・法学研究科では、教育面においては、「学生自らの問題意識に基づいて、根源的に思索する知的探究心と自発性を奨励し、自立した人格を養う」こと、いわゆる「自由討究」の理念のもと、学生に対する教育を施してきました。その際、学生の幅広い教養や論理的思考等の基礎的能力を磨きあげるとともに、学生自身がみずからの問題意識に基づいて物事を根源的に思考する知的探求心と自主性・自発性を奨励し、自律的な人格を育むことに努めてきました。また、研究面においても、自由な対話と討議を通じて真理を追究し、広く世界に目を向け、現代社会の抱える基本的課題に根源的に取り組み、国内外で高く評価される数多くの有意な研究成果を生み出してきました。その結果として、京都大学法学部・法学研究科は、今日に至るまで、わが国の近代および現代社会において、法学・ 政治学に関する教育・研究の中心的存在としての役割を果たすとともに、実務界・法曹界・研究者の世界に、きわめて優秀な卒業生を数多く輩出してきました。

  2 京都大学法学部・法学研究科の組織
 京都大学では、1992年に大学院重点化がされ、それまで学部に所属していた教員はすべて大学院に所属して学部を兼務することとなりました。
 その後、2004年4月には国立大学の法人化がされるとともに、法曹養成制度改革の一環として、法科大学院制度が創設されました。法科大学院は、大学における法学教育、 司法試験、司法修習を有機的に連携させる「プロセスとしての法曹養成」という理念を中核とする専門職大学院です。京都大学においては、法科大学院は、学生定員160名の法曹養成専攻として法学研究科の中に設置されています。法科大学院(法曹養成専攻)では、研究者養成を主たる機能とする法政理論専攻における研究活動と連携しながら、高度の理論研究と実務教育を架橋した法曹養成教育が行われています。
 また、2006年4月には、公共政策の策定・執行・評価等にかかわる高度職業人の養成を行うことを目的とする専門職大学院として、経済学研究科と協力して、学生定員40人の公共政策大学院も発足しました。

 3 教育改革に向けた京都大学法学部・法学研究科の取組み
 京都大学法学部・法学研究科は、現在、これまでの研究・教育面での蓄積と成果の上に、グローバル化が進展し、また多様化する時代における社会の要請を踏まえ、将来を見越した教育内容・教育方法の改革にも積極的に取り組んでいます。
  学部教育面では、グローバリゼーションと社会の複雑化・高度化、法化の進行により、社会の各分野で活躍する指導的人材に求められる資質に変化が生じていることから、そうした変化をよりダイレクトに反映した効果的な法学教育を実現するため、法学部教育を改革することに取り組んでいます。具体的には、@コミュニケーション能力を高めるために、基礎文献講読の授業を新たに開設して、法学・政治学の基礎概念に関する理解を深める内容とし、これを少人数で行うことにより、対話が十分に行うことのできる環境を作り上げています。また、A諸外国の状況をリアルタイムに習得する授業として、法学・政治学を専門とする外国人教員による英語での授業を複数開講しています。これに加え、B複雑化した社会の実情を習得する授業として、金融取引法、銀行法、信託法、保険法、企業取引法に関する実務家による専門基礎科目を複数開講しています。
  また、研究者養成面では、とりわけ、法科大学院を経た研究者を養成することに対して積極的に取り組んでいます。そこでは、将来を担う実定法研究者の養成のため、博士後期課程の学生に対し研究活動費や海外研修費、国際化対応新規授業、他大学・外国研究者との交流等を提供することで、進学者を安定的に確保し、グローバル化に対応する研究者・教員養成の拠点とすることをめざして、外国人研究者との共同研究プロジェクト、外国の研究機関での研修支援など数々の企画を行っています。

 4 京都大学法学部・法学研究科の教育・研究スタッフ
 京都大学法学部・法学研究科では、こうした組織改革・教育改革と合わせて、教員組織も拡充してきています。とりわけ、専門職大学院設置との関連において、いわゆる研究者教員のほか、裁判官や検察官、弁護士の方々とともに、日銀や中央官庁からの出向者等、多彩な実務家教員を任期付でお招きして、教育に当たっていただいています。 研究者教員についても従前に増して充実しており、2017年4月1日現在で、教授52人、准教授17人の合計69人となっています。また2017年4月現在での女性教員は、 教授4人、准教授4人の合計8人です。さらに、英語での法学・政治学の授業を行う准教授2人にも本研究科の研究者教員(外国人教員)として加わっていただいています。
  このような多彩な教員が協力して、大学院と学部の教育および専門学術の研究に携わっていますが、詳しくは、以下の「概要」により、法学部・法学研究科の現況をご理解いただきたいと思います。


  ⇒法学部・法学研究科概要2016はこちら