京都大学大学院法学研究科・法学部
 

  法学部卒業生からのメッセージ

鈴木 英夫 (1981年卒業)
   経済産業省 通商政策局長


  【職 歴】
  1981年  通商産業省入省
  1988年  米国イエール大学大学院(開発経済学)
         修士課程修了
  1989年  米国ワシントン大学法科大学院修士課程修了
  1999年  茨城県商工労働部長
  2001年  経済産業省に異動
  2007年  経済産業省大臣官房審議官(産業資金担当)
  2008年  同通商政策局通商機構部長
  2010年  防衛省大臣官房審議官(取得改革担当)
  2012年  経済産業省産業技術環境局長
  2013年  同通商政策局長(現職)


【メッセージ】
 私は、経済産業省でTPP交渉始め我が国の国際経済関係の責任者として、忙しいですが世界規模のやりがいのある仕事をしています。 これまでの経験から、法学部で受けた教育が本当に重要であったと痛感しています。当省では法学部以外の人には法律研修をしていますが、短期の研修には限界があり、国家公務員にとって、 法学部教育は次の3点で不可欠です。  
 まず、国の基本的枠組みの理解です。国家公務員は憲法と法律に基づく行政を執行する者であり、この理解は不可欠です。次に、国家公務員は、 ほぼ例外なく法律の立案を担います。その際、必要な法的思考回路は法学部でしか習得できません。最後に、法律制度の背景にある政治経済社会問題に対する理解です。 こうした知識は国家公務員として具体的問題解決に当たるときに不可欠です。
 私の経験では、民法、会社法、租税法、独禁法、知的財産法、国際通商法は大いに役に立っています。経済活性化のための税制改正を推進、経済連携交渉の推進、通商紛争の責任者としてWTOパネルへ出席、公正取引委員会の審判制度廃止を提案し、また、鈴木茂嗣先生の刑事訴訟法ゼミのおかげで、営業秘密保護のため情報窃盗に相当する 刑事罰を提案し、防衛省では官製談合事案の法定調査委員会の長として、地検特捜部と連携しスムーズに対処することができました。
 ぜひ、京都大学法学部で将来の仕事の基礎となる不可欠な知識や経験を学び、世界で大いに活躍されることを期待しております。